英語を学ぶ楽しみ
ボロい会社の話
5年ほど前、当時通っていた歯医者の近くに、年季の入った建材会社がありました。 虫歯治療をしていたので、1.5ヶ月ほど週1でその会社の前を通っていたのですが、通るたびに「ボロい会社だな」くらいにしか思ったことがありませんでした。 それから1年後、今度はマウスピースを作りに同じ歯医者に通い始めました。
同じ道を通って同じ建材会社の前を通ったとき、あることに気づきました。この会社、なんかボロいなあと思ってたけど外壁がパレットだ…!!

(↑を一面に並べて針金で固定していた)
1年前もおそらくパレット外壁だったのだと思うのですが、当時の自分はパレットというものを知りませんでした。 1年間商社で働き、輸入業務に携わる中でパレットが身近になり、実際のパレットを意外な場所で見ても、「あ、あれだ!」と思えるようになったのだと思います。
変なエピソードでスタートしてすみません。自分は英語を勉強するのが趣味なのですが、英語を勉強していると、こういう驚きに日常の中で頻繁に出会えるから楽しくて仕方ないという話をしようと思います。
ドラァグレースの話
私は日本だとNetflixで見られるリアリティショー、ル・ポールのドラァグレースが大好きです。 全米から集まったドラァグクイーンがAmerica's Next Drag Superstarの称号と賞金をかけて戦うコンペティション番組で、昨年頭には日本でも公演を行う世界的人気の番組です(私も行った)。
クリエイティビティとアナキズムに満ちたメイクやファッション、ダンスや歌などのパフォーマンス、「これが私」「私最高」という自信満々のアティテュードなど大好きな要素はたくさんあるのですが、個人的に1番好きなのはドラァグカルチャー独特の言葉遣いです。
私は結構真面目に英語を勉強してきたので、日常的な内容の映像作品だったら字幕なしでも7割くらい理解できます。 ですが、ドラァグレースのS1を初めて見たときは、日本語字幕なしでは文字通りひとことも理解できませんでいた。
文法も使う単語もアクセントも、英語なのに全然わからん…でも楽しいから見る!とS1からS6までを見続けていたら、Netflixの字幕がバグって日本語字幕が途切れるようになってしまいました。
仕方ないので字幕なしで見るはめになったのですが、いつの間にか全部分かるようになってる自分に気づきました…!!
バグったとき見ていたのはちょうどランウェイの品評のシーンで、ランウェイシーンはドラァグレースの中でも1番下品な言葉遊び・スラング・派生文化への言及が多く、英語の難易度はめちゃくちゃ高いと思います。でも言葉が分かるようになると1番面白いと思うようになりました。これがチャクラが開くってやつ??
ドラァグレースは日本ではまだマイナーな存在ですが、アメリカではエミー賞常連のメインストリームな番組なので、ドラァグカルチャーの英語が分かるようになると、実は結構他の場面でも日常的に使われていることに気づきます。
具体的に言うと自分はカーディ・Bの英語とかが聞き取れるようになり、インスタライブで景気よくやっている姿を楽しめるようになりました(アメリカ人の若者の英語、クィアカルチャーとヒップホップカルチャーに対する理解は不可欠な気がする)。 Sashay shante panther on the runway!
やっとプログラミングの話
このエントリを書くことになったきっかけは、最近私が参加しているThe Art of Readable Codeの輪読会がめちゃくちゃ楽しいのに、私からパワハラオーラが出ているせいか英語という点にハードルが高く感じられる人が多いのか、誘ってもなかなか人が集まらない・せっかく来ても居着いてくれないためです😭
あなた英語が得意だから楽しいんでしょうと思っている方がいたら、私は「日本語で読めるのと同じくらいのレベルの英語だったら読める」だけなので、普通にプログラミングに関する文章は、英語が得意ではない方と同じくらい難しいです。
なので、輪読会中も分からない単語たくさんありますし、読んでみて文意が取れずDeepLにかけることもしばしばあります。
ただ、実は自分でも『リーダブルコード』日本語版の輪読会を主催していて、並行して日本語版も読んでいるんですが、英語版を読んでいるときの方があきらかに楽しいです。
なんでかなと考えてみると、プログラミング学習をしてると、知らない言葉や知らない概念に毎日のように遭遇します。多くの場合は英語で、その概念について詳しく調べようとすると、更に新しく耳慣れない英語の概念が出てきて、敗北感と大量のタブに日々打ちのめされています。
プログラミングの文脈でなんとな〜〜く理解した気分になっている言葉も、きちんと腹落ちしているわけではなく、「こういう用途で使う」と覚えているに過ぎないので、モヤモヤしつつ使っているものばかりです。
そんな中、輪読会でわからない言葉を丁寧に拾いながら英文を読んでいると、ぼんやりとした理解に言葉という明確な形が与えられる感覚があります。
例えば、The Art Of Readable Codeの中に、下記のような一節があります。
Attach important details to variable names — for example, append
_msto a variable whose value is in milliseconds or prependraw_to an unprocessed variable that needs escaping.
Boswell, Dustin; Foucher, Trevor. The Art of Readable Code (p.42). O'Reilly Media.
私はappendとprependという言葉の意味が分からなかったので辞書で調べ、appendは「後ろに付ける」、prependは「前に付ける」という意味だと知りました。 日常的に使う言葉じゃないし覚えられるかは微妙だなと思っていたところ、RubyのArrayクラスに同名のメソッドがあると教えてもらい、メソッド名通りの動きをするのですげ〜!と感動し、その場で覚えてしまいました。
こういうふうに知識が増えると世界の解像度が上がり、今までとは全く別のものに興味を持てたり、同じものを見ていても別の面を見出すことができるから楽しいんだと思います。
なんか全くとりとめのない文章になってしまったので、もうちょっとは役に立つかも知れない過去に書いた自分の英語学習についての記事を最後に置いておきます。
